Thursday, 23 August 2012

The culture

ヨーロッパでは確実に「自転車の文化」が存在する。
フランスではそれを体感した。
そして、日本と欧州には越えられない壁があると痛感した。

理由としてはいくつかある。
一つ目は道路事情。
日本では車優先での道路事業が行われたため、本来自転車が通行するように作られていない。
フランスでは自転車道がきちんと整備されており、自転車道がないところも路側帯を走るようになっている。

二つ目は自転車の認識。
日本ではあくまで交通手段の一つであり、歩道を走るものと認識されている。
フランスでは車両として認識されていて、それに相応なルールが適用される。
自動車も1.5m間隔をあけて追い越すようになっており、幅寄せするような輩は皆無である。
山道など、安全なマージンが取れるまでじっと後方で追い越さず、こちらが恐縮するほどである。

三つ目は景観。
アルプス、ピレネーに行き、景観の雄大さに心を打たれた。
日本をすべて回ったわけではないが、これほどの場所が日本にあるのだろうかと思った。

四つ目はスポーツとしての自転車。
ヨーロッパでは自転車でツーリングをする人が多い。
それは単なる移動手段ではなく、れっきとしたスポーツ(余暇)と認識されているからだ。
日本でもロードバイク等々人気が出てきたといっても、それは一部の人の特殊な趣味ととらえられている。
しかも、ヨーロッパでは様々な種類の自転車-ロードバイクに限らず-でツーリングを楽しんでいる。


日本でもヨーロッパのように自転車文化を広めようとする動きがある。
自分もそのようになってほしいという思いはある。
しかし、100年200年たっても無理だと思う。
決して今の取り組みを否定しているわけではない。
実感としてそう思ったのだ。

ハードとしての国土が違う。
歴史が違う。
人々の認識が違う。

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